俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
言葉をつまらせるあたしに、翼は冷たく微笑んでくる。
「だって、勝てば姫が手に入るんだぜ?」
「それは……
そうだけど……」
それでも、あたしは……。
熱を帯びていく顔を見られたくなくてうつむいた。
「そんなに聞きたいなら教えてやるよ」
「…えっ?」
近づいてくる翼はあたしの目の前で立ち止まると、ゆっくりと顔を上げさせる。
2人の視線が交わった。
「普通に過ごしていたって姫は俺のものにはならないからだよ。16年間、どんなに想い続けても姫は俺に振り向かなかった」
「……」