俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
『いいよ、話してごらん』
受話器から聞こえる優しい声。
本当は直接言いたかったけど、もう咲夜は家に帰ってしまったかもしれない。
だからせめてもの願掛けに、
咲夜と付き合うことになったこの場所から電話をかけている。
「あのね……」
『うん』
いざ話し始めると、ますますの緊張に襲われる。
震える手でぎゅっとスマホを握った。
「あたしね、翼のことも咲夜のことも大切だから、どちらとも付き合わなければ誰も傷つかないって思ってた。
恋さえしなければ、あたし達は仲のいい幼なじみでいられるって信じてたの」
『うん…』