俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
その様子を見ながら、咲夜は小さくため息をついた。
「……」
ったく…咲夜は……。
「…今のわざとだろ?」
「何が?」
「何がって、まだ開始まで10分もあるだろ?」
「だって…あのまま放っておけば、ケンカになりそうじゃん?」
「…ならねえよ」
あんなヤツとケンカなんてしてたまるか。
状況はちゃんと読めてるつもりだよ。
「それはどうかな」
「………どういう意味だよ」
「俺も加藤のこと、好きになれないんだよね…」
「…だから、質問に答えろよ」
「でもこういうとき…俺なら、
姫のこと、全力で守ると思うよ?」
「………っ」
不敵に微笑むのが見える。
なんだよ…その余裕は。
いや、当然か。
同じ状況になったとして、俺と咲夜には圧倒的な差がある。