俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
「このっ!!いい加減にしろよ」
「…咲夜!!後ろっ!!」
それは、一瞬の出来事だった。
怒りに任せた加藤君の拳が、咲夜に向かって飛んでくる。
「……や…っ!」
振り返る暇もない状況に、思わず目を瞑った。
ガンッ…!!
鈍く、重たい音が聞こえた。
「……渡さねえって言っただろ?」
この声……っ
「翼!!!」
振り下げられた拳は、翼の腕に受け止められていた。
「ったく…油断も隙もねえな」
そう言って、翼は加藤君を冷たく睨みつけた。
「つ、翼っ…なんでいるんだよ!!」
「それはこっちの台詞。…てめえ今、何しようとした?」