俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
咲夜が微笑んで、前を歩く翼の横に並んだ。
遠くを見つめる翼は、心なしか口数が少ない。
イジワルも言わないなんて
今日の翼、変なの…。
でも……
ありがと。
心の中でもう一度呟いた。
「おい、ぼけっとしてると置いてくぞ」
「ま、待ってよ~」
振り返った翼の言葉に、あたしは慌てて2人を追いかけた。
夕焼けが咲夜の茶色の髪を、オレンジに照らしている。
「咲夜明日の休み何すんの?」
「バスケの県選抜の練習…」
「1年でもう選ばれてるとか…エースはいいよな~」
翼の横で笑っているそのキレイな横顔を見るたび、なぜか胸がぎゅうっとなる。