俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
「ふーん………」
企んだようにつぶやかれても、私には逃げ場がない。
顔の横につかれた手と背中を留める壁、
そして見下ろしてくる翼の笑顔がじりじりと状況を追いつめてくる。
「でも、さ…」
そう言って、顔を近づけてくる。
笑っているのに、その目だけが笑っていない……
「大切な幼なじみ…である以前に俺は男だぜ?」
「……………っ」
色っぽくて、甘くて…
こんな翼をあたしは知らない………
「ほんとは、いつだってこういうこと考えてる……」
そのきれいな唇が触れてしまうんじゃないかというくらいの至近距離。
それでも近づくことをやめない。
このままじゃほんとに…
キス……されちゃう…
悪魔と王子様が入り混じった甘い表情が見える。
覚悟を決めてあたしはぎゅうっと目を瞑った……