わたくし、政略結婚いたします!?

「……メグ、私……」


「こんなことを言うのは失礼だと分かっていますが…。レナルド様も不器用ですが、アリア様だって相当意地っ張りですよ!」


「なっ」


「もっとお互いに素直になるべきです。そうしたら、きっともっと幸せになれます!私はお二人が幸せになるためならどんなお手伝いでもしますから!」


にっこりと笑みを深めたメグに、私は心が温かくなった。


レナルドも。

メグも。



本当に、優しい。


母を失い、自由な結婚も、幸せな未来も失ったと悲嘆に暮れていたのは、ただ自分を甘やかしていただけだ。


もっと見るべきものがあったはずなのに。

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