わたくし、政略結婚いたします!?
「な、何を言ってるの!?」
やっと出たのはこんな言葉で。
ウィルは「だって」と笑う。
「こんな風に間違いを正してくれる人なんて、なかなかいないだろう?
アリア嬢はレナルドにあげるから、メグをくれないかな」
「わ、私はあなたが嫌いだって言いましたよね!?」
あなたのところになんか行くはずないです、と叫んだメグだけど、頬が赤くなってるように見えるのは気のせい?
「そんなのすぐに変えてあげるよ。昔は大好きだって言ってくれたじゃないか」
「い、いつの話をしてるんですか!!」
見間違えようのないくらい真っ赤になって否定するメグの手を掴んだまま引き寄せたウィルは、ぐっと顔を近づけて頬にキスを落とした。
「~~~~!!!」
「来てくれるよね?」
「何すんのよ変態ーーーっ!!」
にっこり笑ったウィルを、バッチーンッ、とすごい音を立てて平手打ちが襲ったのを、私とレナルドは呆然と見守っていたのだった。