わたくし、政略結婚いたします!?
「……それに、いいだろ、結果的にちゃんと伝えたんだから」
「伝えたって…、私、エディから聞いたんだけど?」
「ちげーよ、そっちじゃなくて、…好きだって、ちゃんと伝えたんだからいいだろ!」
顔を赤くしたまま、レナルドはふいっと顔を背けてしまった。
……なんか今日のレナルド、可愛くない!?
私は自然に笑みがこぼれて、クスクスと笑ってしまった。
すると「何笑ってんだよ」と不機嫌そうな顔で睨まれる。
「え、だってなんかかわい…ん」
唐突に触れた唇に、私の言葉はあっけなく呑み込まれてしまう。
優しく、触れるだけのキス。
「……男に可愛いとか言ってんじゃねぇよ」
耳元で囁かれた声に、ゾクリとした。
「……でも、ま。どんだけ重い愛か分かっただろ?10年近く想ってきたんだ。もう二度と逃がさないから覚悟しとけよ」
「……重いのはちょっと嫌」
「は!?ふざけんなよお前!」