わたくし、政略結婚いたします!?
「もう授業に行かないとね」
隣に控えていたメグに声をかけて、立ちあがった。
ふら、と立ち上がった時に一瞬身体が揺れた。
視界がかすんで、思わず顔をしかめる。
「アリア様!?」
驚いたように私を支えたメグに、私は息を吐いてふらつきが治まるのを待ってから、安心させるように笑顔を作った。
「大丈夫。ちょっと立ちくらみしちゃっただけ」
「……でも、お顔の色が優れません。少しおやすみになられた方が」
「大丈夫よ」
「でも」
「メグ」
私は、心配してくれているメグの声を遮って、そしてもう一度、笑った。
「……大丈夫」
メグはまだ言いたそうな顔をしていたけれど、やがて「わかりました」と頷いてくれた。