わたくし、政略結婚いたします!?
それからは今まで覚えた贅沢をすべて忘れ、私は朝晩問わず働いた。
父が死んだからといって、悲嘆に暮れている余裕はなかった。
家を売ったお金でしばらくは人並みの生活ができた。
しかし私が15歳になるころ、母の持病が悪化し、医者にかかる費用が必要になると、みるみる貯蓄は減っていった。
そして。
私が17歳になった、春。
お金がなくて満足な治療も受けさせてあげられなかったせいで。
母も、還らぬ人となってしまった。