わたくし、政略結婚いたします!?
「……具合が悪いならちゃんと言え。いきなり倒れられたらいくら俺でも心配するし、驚く」
「……ごめんなさい」
「まったく」
頬にあった手で私の頭をポン、と一度撫で、レナルドはソファから立ち上がった。
「部屋に戻れ。今日はまだ休んでいた方がいい」
「え、でも、私結婚式の準備もあるし……」
「そんなもんは明日から死ぬ気でやればいい。また倒れられる方が迷惑だ」
「……」
優しいんだか意地悪なんだかよく分からないセリフに、私は困惑したが、大人しくいうことを聞くことにした。
身体がまだ重いのは事実だったからだ。
「……じゃあ、そうするわ」
「ああ」