Sion
でも…律花はいつも助けてくれる。
苦しい時、辛いとき、悲しいとき…そばにいてくれる。
言葉にしなくても、律花はいつでも分かってくれた。
心から大切な人だと希愛は言える。
避けていた自分が恥ずかしくなって、希愛は律花の腕をぎゅっと掴んだ。
『今からでも…約束…果たしていい?』
律花は向日葵のような大きくて温かい笑みで
「もちろんっ!」
と、優しく希愛の頬を撫でた。
避けてしまっても、律花は傍にいてくれる。
昔、喧嘩をしてしまったときもそうだった。
那由汰だけではない。
律花も希愛にとって大切な人でかけがえのない存在だ。
とても温かくて優しい、希愛を支えてくれる向日葵のような―――。