Sion
二人を見ていた希愛は少しの違和感に首を傾げる。
休む前から二人はこうだっただろうか…。
二人の仲がいいことは知っている。
だけど、今の二人はどこか違う気がする。
体育祭の時に感じたのとは違う気がする。
そう感じているのは、自分だけだろうか…。
二人をじっと見ていると、湖季の視線と合う。
湖季はにっこりと微笑み、律花の肩をぐいっと引き寄せた。
「花澤さんには言ってなかったよね?俺たち…付きってるんだ」
突然の告白に希愛は声がでなくなる。
律花を見ると、律花は恥ずかしそうに頬を赤くしていた。
嘘をついているわけではないようだ。
でも、本当だと信じられなかった。
「…いつ…から…?」
「…デートの後。一週間くらい前だよ」
と、律花は恥ずかしそうに答える。
「デートの時に告白したんだ。まさかOKしてくれるとは思わなかったけど」
意外だった。
まさか律花と湖季が付き合うことになったなんて…。