Sion
つい最近のことだ。
湖季は久しぶりに優愛に会った。
中学3年生のとき以来だった。
久しぶりに会った優愛は更に大人っぽくなっていた。
「湖季、久しぶり」
優愛は片手を上げ、笑みを見せる。
湖季はとても懐かしく感じた。
「久しぶり。これからレッスンか?」
尋ねると、優愛は首を横に振った。
「ううん。弓弦さんと打ち合わせ。その後に那由汰とレッスン」
「大変だな。あとちょっとでデビューだもんな」
湖季がそういうと、優愛は嬉しそうに微笑んだ。
「あれから3年…長かった。けど、弓弦さんと那由汰には感謝してる。湖季、久しぶりにスタジオ来る?」
湖季は首に横を振った。