Sion
希愛のことがなければ、今も仲がよかったんじゃないだろうか。
そのことを思うyと胸が痛くなる。
律花が友達を作らなくなったのは自分のせいじゃないだろうか、と。
律花は首を横に振った。
深いため息に似た息が吐き出される。
「仲が良かったのは一部の子だけ。知ってる?あたし…あまり良く思われてなかったんだよ」
それは初耳だった。
希愛は目を丸めた。
そんな希愛に構わず、律花は言葉を続ける。
「希愛の方が人気だったかも。希愛は話すことはできなかったけど、性格もよくて顔も綺麗だから…
陰でみんなに好かれてた。表に出さなかっただけだよ」
『でも…律花はみんなのリーダーみたいで…』
良くみんなを引っ張っていた。
そんな律花にみんな笑顔でついて行った。
あれは本当だと信じたかった…。