蒲公英

『嫌い』



それから三年間、あたしは毎日のように夜遊びをした。中学に上がってもその生活は変わらない。

母はもちろん、担任もだんだんあたしに干渉しなくなった。


夜遊びをしてる時だけは違う自分になれた気がした。

寂しさなんて感じない、大人なあたしになれた。

だから、やめられなかった。いや、やめれなかった。

やめたら、今の自分を飾っている夜遊びから生まれた強さと言う名の幻が音をたてて崩れそうだったから。
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