蒲公英
残ったのはあたしとママの二人。
本当はあたしも施設に送られる予定だった。
でも、それを知った当時のあたしは頑なに嫌がって抵抗した。
それを見たママは少しだけあたしを可哀想に思ったらしく施設にやるのを諦めた。
今から思えばなぜあの時、施設を選ばなかったのか…と後悔している。
施設の方がマシだった…といったら施設出身の人は激怒するだろうか?
でも…
娘を夜中の12時に、1人家に放置して…男と戯れる母親。
気持ち悪いくらいのキツイ香水をつけて明け方5時に帰宅する母親に育てられたあたしには…母親に育てられるだけが幸せであるとは到底思えない。