一目惚れ、恋い焦がれ
「ワイン、あけますか?」
「…あ」

ギャルソンの深い青色の瞳に覗き込まれ、一瞬流れがとまる、時。

―あぁ。
美しいって、こんな感じ。

―カラン、カランッ!

ドアベルの音に彼の瞳がハッと現実に引き戻されたように見えたのは気のせいだろうか。

離せない視線同士が一瞬だけ絡まる。

このままではいけないような気がして私は目を伏せた。
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