拾ってください!!《結婚しました!音々version》
「音々ちゃんて、うぶいよね♥」

「うぶい?ですか?」

「男とかに免疫がないってこと。」

私はホームレスのときお世話になった、

古着屋さんに遊びに来るのが日課になりつつある。


色々家のことを済ませてお邪魔する頃、

ちょうどお店を開けるので、

品物をたたんだり、

並べたりするのを手伝って、

コーヒーをご馳走になる。


「店長、音々ちゃんアルバイトに来てもらいましょうよ。」


店長さんは、真剣な顔で、


「アルバイトじゃダメなんだよ。

 音々ちゃんは、そのお世話になってる家は

 いつまでもいられないんでしょ。

 正社員じゃないとね。

 だとすれば、住所ちゃんと決めて、履歴書書いて

 形を整えてもらわないと。」


「え~店長それは、合格確実ってことでしょ、

 音々ちゃんだけずるい」


「決まったわけじゃないよ?ねねちゃんだって選ぶ権利あるしね?

 ますみちゃんは、ちゃんと大学卒業して

 もっといいとこ勤めなさい。」


「ちぇーっ!

 でもしょうがないか、メイド服似合うもんね~

 これで28とか、ありえない。」


アルバイトの真澄ちゃんは大学3年生。


半分ここの従業員みたいに入り浸ってる。


あまり学校好きじゃないみたい。


八起さんとこは、当面いればいいっていわれてたんだった。

仕事が決まったら出なきゃならない。

そう、

ずっと一緒にはいられない。


私は心が沈んでいくのを感じた。

















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