拾ってください!!《結婚しました!音々version》
「あの、八起様?

 仕事なんですが、

 メイド服を売って下さったお店で、

 採用してくださるというんですが

 履歴書は書かないとならないらしいのです。」


その夜、思い切って八起様に話すことにした。

『早く出て行け。』

なんて、

言われたらどうしようってどきどきした。


「そういえば、猫耳付きメイド服なんて

 どこで買ってきた?」


「公園の親切な方が、あ、ひざ掛けを下さった。

 その方が、教えてくださったお店です。


とても楽しいお店です。

 今度ご一緒に!」


「ああ、そうだな。」


「それで!履歴書なんですが、

 私住所が不定なのです。」


「そうか。一度お前の実家に行って、

 いろいろ手続きをしようか。」


「?それはどう言う?」


「住民登録をここにするってことだよ。」


「そんな、そんな!でも、

 八起様にそんなことさせては?」


「ひとりでできるのか?」

当然とでも言うように言ってくださる。

そんな、あなたに甘えてしまう私。

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