拾ってください!!《結婚しました!音々version》



「あ、音々ちょっと手を出して!」


「はい?」


千円出して手のひらに載せる。


「なんですか?」


「ON千!」


「もぉ、八起さんたら~!」


わざとおどけて

私を和ませようとしてくれる。


いつだって八起さんは私が想像しているよりずっと

私のことを考えてを楽しませようとしてくれている。

ねえ、八起さん気がついてますか?

そういう一つ一つが

じわじわと私心の中の隙間に

染み込んでくること。


嬉しいのに、泣きたくなる。


心の深いところで、

それは何かを溶かそうとするの。



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