拾ってください!!《結婚しました!音々version》

2.思い出に変わるとき

「布団、一枚でいいんじゃないか?」

「え?」

「どうせ夜中に潜り込んでくるんだから。」

「す、すみません。」

「いや、だから、どうせなら一緒に寝ようぜ。」

「でも、あの。」

「わかってるから。あんまりくっつくなよ。」

「はい♥」

そうなのよね、ここのところずっと

八起さんのお布団に潜り込んでいる私。


まだ、体の関係を持てないのに

温もりだけを欲しがる図々しい私。


毎朝、起きるたびに、平謝りに八起さんに謝る始末。

また、八起さんに我慢を強いることになる。

「明日さ、うまく治療とかしてもらえるといいな。」

「ハイ。」

そう、いよいよ明日。

明日、八起さんも、私もお仕事をお休みしてた。

お父様の、遺書に残されていた、お名前の先生に

お会いできることになっていて、

私の発作が、うまく治してもらえたらいいと、

私たちは期待をかけている。

明日、わたしたちは結ばれることができるのかしら。

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