野良猫の飼い馴らし方。
捕まれていた手を振りほどき、大急ぎで棟を出た。
背後で楽しそうに笑う声はあたしに届くはずもなく…
翌日から。
あたしの非日常な日常が始まった。
あの5人組を避けるために、きちんと授業に出て、旧保健室には近寄らない。
全く雰囲気の違う香水をつける。
制服も落ち着いたのばかり着て…
クラスメイトたちから好奇の目で見られたけれど、そんなことはどうでもよかった。
"男性恐怖症のあたしが、男子5人に目をつけられた"なんて。
それだけは、どうしても避けたかった。
絶対に!なにがなんでも!逃げ切る!