野良猫の飼い馴らし方。

「…ついといでー。」

触られることに抵抗を感じたものの、大人しく手を引かれるままに着いていった。

これ以上、怒鳴られるのは勘弁だ。

あたしたち2人は、部活やらなんやらで若干賑やかな場所を離れ、旧保健室へ。

そこには、あの5人組がいた。

「…遅かったね~、ゆーり。」

にこやかに迎え入れてくれたのは、ハニーブラウンのふわふわした髪を揺らす、男の子。

あまりにも優しく微笑むものだから、つい、見惚れてしまった。

…でも、所詮は男子。

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