野良猫の飼い馴らし方。

「うっわ。コイツ【せいや】にまでそんな態度かよ。」

「これじゃ、【ゆうり】なんて絶対無視されるね。」

「僕見つめられたよ~。」

「【あん】、お前それを全力で拒否ってただろ…」

「【じん】くん五月蝿いよ~」

…さっきまで怖い雰囲気だったのに。

いつの間にか、優しい雰囲気になった。

なんなんだろう、この人たち…。

あたしの反応って、結構気にされてない?

「…自己紹介。」

あたしがゆっくり顔を上げたのに気付いたらしい。

1番落ち着いてる人がそう言って、手をあげた。

それに殴られると思って、身体が反応したのは秘密。

動かされたその手は、そのまま彼自身の首元に置かれ、自己紹介が始まる。

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