野良猫の飼い馴らし方。
誰も歩いていない通学路を進みながら、ふと、今日の予定を思い付いた。
「繁華街、行こう…。」
暇なあたしの放課後の予定なんて、2択しかない。
1つは、繁華街に行く。
もう1つは、ショッピングをしに街へ行く。
裕福な実家なおかげで自由だから、唯一、その点だけでは感謝する。
あたしは、歩きを早めた。
―キーンコーンカーンコーン…
響きわたるチャイムの音を、屋上で聞くあたし。
…せっかく朝早く登校しても、屋上でうたた寝をしてしまって、いつも1時間目をサボッてしまう。
そろそろ1時間目にも出なくちゃと思いながら、あたしは、もう一度目を閉じた。