愛色と哀色の夜

「うわ…っ!」

いきなり熱いお湯が出たからか、麗奈は悲鳴めいた声を上げ

「痛いよ!?」

ふふ、ゆっくりと水圧を下げ再び彼女を見ます。

「此処のシャワーは駄目ですね、水圧が強すぎます」

自分の肌に適切な水圧になるのを待ち、再びシャワーを浴びせました。麗奈は初めは驚いていたものの、段々と慣れてきて気持ちよさそうに目を細めています。

「じゃあ、これを頭につけて下さい」

言ってシャンプーの容器を渡すと、麗奈はしげしげと眺めたあと、容器を頭に乗せました。

「こう?」

「ぷっ…、そういう意味ではなく、こうです」

わたしは吹き出し、そしてお手本のように中の乳色の液体を手に取り、頭につけました。麗奈はぽかんとした様子で私を見詰め、自らも真似るように乳色の液体を頭につけます。

「そうそう、それで、爪をたてないで頭皮を洗うんです」

麗奈の頭に触れると、彼女は身を捩り嫌がる素振りを見せます。が、私に身を委ねされるがままになりました。

「やってみて下さい」

手を離し、頭の洗い方を一通り教え麗奈に同じようにするよう促します。

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