Powder Snow ~P.S会いたい~
「お待たせ」
「おぉ」
校門の前にりくはいた。
「一緒に帰ろっか。家どっち?」
あたしはそう言って先に歩き出した。
りくが後ろからついてくる形になった。
しばらく沈黙。
風が強い。
乱れた髪が邪魔をして、あたしは振り返ることができなかった。
「なぁ」
歩きながら、りくが言った。
「返事、聞いてないんだけど」
「返事?あ、」
りくからの告白の返事を、あたしはしないでいた。
「今、聞きたい」
「…」
あたしは振り返ることができないまま、答えた。
「付き合っても、いいよ」