Powder Snow ~P.S会いたい~
「志望校、別々…」
冬休み間近のことだった。
あたしはりくを、知らなさすぎた。
「レベル、たかっ」
りくの志望校は、あたしには手の届かない所だった。
「親父、医者でさ。跡継がなきゃなんないから」
「そう…なんだ」
「大丈夫か?」
「大丈夫大丈夫!あたしは、ユキとまさやと、同じとこ受けるし!」
「なら、いんだけど」
そう言ってりくは、あたしの頭をポンポンと撫でた。
「浮気すんなよ」
「し、しないって!りくの方こそ」
「俺?しないって!」
あたしたちは笑い合った。
りくが、あたしを救ってくれそうな気がしたんだ、
この時は…。