Powder Snow ~P.S会いたい~


放課後。


塾に行く前のりくを呼び止めた。


「話があって。ちょっといいかな」


あたしたちは学校近くの公園のベンチに座った。


「あたしね、元カレのこと、まだまだ忘れられそうにないみたい。りくと付き合えば、何か変わるかもって、軽い気持ちでいた。ごめんね。これ以上一緒にいたら、もっとりくを傷つけちゃう…だから」


「別れよう…って?」


あたしはこくりと頷いた。


「忘れさせる…そう言ったよな?俺」


りくは少し口調を荒くして、


「別れない」


そう言った。

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