捕らわれ姫




瞬間、私の顔は熱を帯びていく。



―――す、好きとか…っ


恥ずかしくて黙り込む私を、先生は見下ろしたまま。



―――あれ?



「先生……いま」


“好きなのか?”



口調が……なんか違う…?




その変化に気付いた。……が、そんな私を見下ろしたままそれ以上何も言わなくなって。


お互い見つめ合った姿で頭の中は疑問だらけ。


―――だから、聞きたくなった。




“どうしてそんな事聞くんですか?”

“先生は付き合ってる人いないんですか?”

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