捕らわれ姫
先生は私を見つめてる。
「あなた部活してなかったわよね?」
中山先生の言葉に、先生を見ていた目を中山先生へ向けた。
「こんな所で何をしているの?」
「……い、え…」
「部活してないなら早く帰らないとダメじゃない」
ふふっと笑う中山先生は、異名の通り色っぽい。
けど―――私の意識は目の前の中山先生ではなく、その隣にいる三上先生にあった。
先生も中山先生みたいな大人の女性が好きなの…?
―――思って、胸がツキンと痛む。
そんな私に気づかない中山先生は、寄り添うように先生の隣に並んだまま。
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