捕らわれ姫
私が強引に話を終わらせたので、少し納得してない表情の関口君。
それでも、いつもの柔らかい空気になってほしかった。
「俺は昨日出された課題を提出しに来たんだよ。
お前は掃除か。……まぁ怒られてる最中だってのに三上の話聞いてなかったもんな。
仕方ねぇな」
言いながら私の髪をクシャッといじる。
……信じた。
「いいなぁ…私も課題が良かったよ」
笑って言えば、関口君はさっきまで怒っていたのが嘘のように笑顔になった。
「三上どこ行ったの?」
「あー…多分中山先生と……」
「マジで?! あの二人出来てんのかぁ?!」
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