捕らわれ姫
「姫っ テメー何笑ってんだよ…っ」
顔を真っ赤にして怒る関口君に、更に可笑しくなり笑ってしまう。
「そうですよ、姫野さん。
君の罰はまだ始まってもないようですが。
バケツに水をくんだだけですか?」
「はっ はい…!
い、いや、えっとー」
「ふははははっ お前も怒られてんじゃん!」
―――くっそぉ……!
バカみたいに笑い始めた関口君をジトーッと睨みつけるけど、彼は気づかない。
「ところで関口君。
君は部活に戻らなくていいんですか?」
「え?」
「大丈夫なんでしたら姫野さんと一緒に掃除をして欲しいんですけど。
君は部活があるから課題にしたんですよね」
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