生霊lovers
「もう..だめ..ここで..死....」
やっとのことであそこから出てきたのに・・・
『自由が手に入ると思ったのに――』
もう・・だめなのかな・・
そう思い、目をつぶりかけた瞬間、この世にあり得ないものが映った。
「...あれは...」
風が吹いてる訳ではないのに木々がざわめいている
その木々の間に、ちらちらと光る、あれは...
イ・・エ・・・・?
家だ...たすかる...イキレルッ!
私は疲れ果て、ボロボロなその足を再び草の上にたたせ、どうにか立ち上がる。
一歩進めるだけで激痛が走る体に鞭打ち、先へ先へと足を動かす。
「は・・ぁ・・」
激痛に顔をゆがませ、立ち止りそうになる。