ありがとババア
インターホンを押すお母さん。

『はい』

男性の低い落ち着いた声が聞こえてくる。


やりとりは大人に任せて

アタシは遠藤さんちの広い庭を、垣根越しにキョロキョロと覗いた。


「…あっ!」

縁側にちょこんと座って

コックリコックリ首を上下させている

おばあちゃん発見!


「すみません、わたくし佐藤といいます。昨日はうちの娘が…」

『ああっ!これはこれは…!』


家の中からバタバタと足音がする。

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