ありがとババア
「いててて…」

苦痛にゆがむ、おばあちゃんの顔。

腰を痛めて立てないらしい。


どうしよう……。

通行人が2、3人立ち止まって、こっちを見ている。


やだ!

これじゃ、アタシが自転車ではね飛ばしたみたいじゃん!


困り果てるアタシの視界に

「…あっ!」

病院の看板が飛び込んできた。


「おばあちゃん、病院行きましょう!ねっ!?」


おばあちゃんの腕を肩にかけ、ゆっくりと立ち上がる。
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