期間限定彼氏
2、3秒。時が流れる。


「いいぞ。」


目を開けると、あたしの右手の薬指には、小さい石の付いた指輪がはめられていた。



「こういう意味。」



慶吾さんは笑った。



涙が溢れてきた。



目が霞んで、上手く慶吾さんの顔が見えない・・・。



「泣くなって・・・。」



慶吾さんは細い指であたしの涙をすくった。
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