甘えて、拒否され、結局は


「サイドブレーキって、何だか卑猥な形だよね」


「おかげで、サイドブレーキが引けなくなっただろうが」


「ホモー」


「気色悪い想像するな」


「そうだよね。あなたは自分のしか掴まないもんねー」


「俺の上司に、酒飲むとそんな話ばかりをする人がいる……」


酔っ払いおっさん認定をされてしまった。


下的な話が多かったか。でも、それ系の話で、おぼこな反応する彼が悪い。とセクハラ続ける言い訳を作る。


「味見」


「っっー」


「塩味」


「死にたいのかお前はっ」


本気で事故る、と私が舐めた左耳を押さえる彼。


「きちんと赤信号を狙ったよ?」


「お前のことだ、調子づいて運転中にもやる」


「あなたと死ねるなら、本望なのです」


「い、いや、それは俺だって……って、話を逸らそうとするなっ」


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