冷たいお兄ちゃんと禁断の恋
つっ立っているそいつは酷い顔だった。
泣き腫らしたような目。
寒かったのか、泣いたせいなのか、
赤くなった鼻。
おそらく寒かったんだろう、
ひざまで赤くなっている。
見る限り、寒そうだった。
「どこ行ってたんだよ、クズ」
俺の口から出るのはこんな言葉。
こんなこと言うはずじゃなかった。
俺はどこまでも、俺のままで。
何を勘違いしたのか、朝ご飯を作ると言い出したそいつ。
「そんなこと聞いてない。どこに行ってたんだって聞いてんだよ」