冷たいお兄ちゃんと禁断の恋


つっ立っているそいつは酷い顔だった。





泣き腫らしたような目。

寒かったのか、泣いたせいなのか、

赤くなった鼻。



おそらく寒かったんだろう、
ひざまで赤くなっている。


見る限り、寒そうだった。






「どこ行ってたんだよ、クズ」







俺の口から出るのはこんな言葉。

こんなこと言うはずじゃなかった。







俺はどこまでも、俺のままで。








何を勘違いしたのか、朝ご飯を作ると言い出したそいつ。





「そんなこと聞いてない。どこに行ってたんだって聞いてんだよ」




< 120 / 173 >

この作品をシェア

pagetop