冷たいお兄ちゃんと禁断の恋


「やっぱ忘れてる?」




悲しそうな顔をする中野くん。




「まあ、ずっと昔だしね」


「昔?」


「…そう、昔」






そう言って中野くんは花束を公園の入口の隅に置き、手を合わせた。







「何してるの?」





中野くんに問い掛ける。





「俺の妹、ここで死んだんだ」


「妹…?」







そのとき、私はある事を思い出した。



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