冷たいお兄ちゃんと禁断の恋


「…ごめんね」


なんだか、罪悪感が沸き上がる。


「何で謝るの?」


「だって…だって、妹さんが亡くなって辛かったでしょ?」



「もう昔のことだよ。それに富田さんに助けてもらったし」



「でも…私、ずっと思い出せなくて、平然と中野くんと接してきた…」



「そんな顔しないでよ、思い出してくれたなら嬉しいよ」





中野くんは笑う。



いつも笑ってるけど、つらいに決まってる。









私は中野くんとベンチに座った。





< 137 / 173 >

この作品をシェア

pagetop