冷たいお兄ちゃんと禁断の恋
「…ごめんね」
なんだか、罪悪感が沸き上がる。
「何で謝るの?」
「だって…だって、妹さんが亡くなって辛かったでしょ?」
「もう昔のことだよ。それに富田さんに助けてもらったし」
「でも…私、ずっと思い出せなくて、平然と中野くんと接してきた…」
「そんな顔しないでよ、思い出してくれたなら嬉しいよ」
中野くんは笑う。
いつも笑ってるけど、つらいに決まってる。
私は中野くんとベンチに座った。