冷たいお兄ちゃんと禁断の恋


リビングに案内される。





そこのソファの端にちょこんと座っている可愛らしい女の子。



俺と同じ黒髪で、長さは胸下くらいまであるだろうか。

透き通った白い肌。






ほんの少し俺と似ている所が余計にイライラする。







「はじめまして、菜乃ちゃん」





こんな奴の名前なんて呼びたくない。






笑顔を作る。




思えば今まで本気で笑ったことなんてない。


ずっと作り笑顔で生きてきた。




学校の女は皆、俺が笑顔を作るだけで頬を赤らめる。






人間は単純な生き物だ。




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