冷たいお兄ちゃんと禁断の恋
「ん…っおに…ぃちゃん…」
合わせた唇の隙間から、そんな甘い声が漏れる。
また涙目になっている。
また泣きそうになっている。
ずっと苦しめて、
今日ごめんって
謝ったはずなのにな。
妹の泣き顔を見て欲情する兄がどこにいる?
ごめんって謝ったのに、
もう泣かせたくないって思ったはずだろ?
なのに何で
もっともっと、
お前をめちゃくちゃにしたいって思うんだよ。
口の角度を変えて何度も口づけをする。
「…ん…ぁ」
苦しそうに、悲しそうに、泣き出しそうな目で俺を見ている。