冷たいお兄ちゃんと禁断の恋
次の日、学校へ行くと。
「菜乃!?どうしたのその顔!」
泣き腫らした私の顔を見て、
友達の麻希ちゃんは言った。
「なんでもないよ」
「なんでもない訳ないでしょ!?」
「ほんとに、大丈夫だから…」
弱々しく言う私の言葉はきっと説得力がないだろう。
だけど麻希ちゃんは
「そっか…でも何かあったら言ってね」
と言って深く触れないでくれた。
話を変えようとしてくれた麻希ちゃん。
「あ!ねぇ菜乃!3年生に転入生きたらしいよ!」
「転入生?」
「そうっ確か、水野新っていったかな?
超かっこよくて今人気が凄いんだよ!」
「水野…新…」
そっか、引っ越してきたもんね。