LOVE PRINCESS(歩夢&真希)
俺のこと好きなんだろうって思ってたのに“好きじゃない”とか言うし。
でも“彼女予定”とか宣言するし。
黙ってそばに居たら喋れって言われるし。
どうせ喋ったって『うるさい』とか言うんだろ?
あ。
そういや俺、クラスで真希のこと“好きだ”宣言したっけ?
あれは……した、よな?
やば、カーッとなって完璧忘れてた。
隣に座ってる真希を見ながら、先に謝るかべきか考える。
まずは、謝った方がいいよな?
だって後でバレたら……怒られるしさ。
いや、怒られるだけで済むか!?
昨日のことを書かれたくらいで泣くくらいだぞ。
あんな大勢の前であんなこと言ったら、絶対何か言われるだろうし。
今回は俺の責任、だよなぁ~。
なんて、悩んでいた俺は真希とバッチリ目が合ってしまった。
「なっ、何見てんのよ!」
「……また怒ってるし。つか、ごめん」
「別に怒ってなんか…って、え? ごめん?」
怒った顔から、驚いた顔へと変わる真希の顔を見て、小さく頷いた。
「あ、あんた……何したの?」
その顔は、どんどん強張っていって。
「何って……いや、まぁ」
俺は苦笑いしか出来ない。