LOVE PRINCESS(歩夢&真希)
――バンッ
後ろからランドセルをおもっきり殴られ、前のめりになる。
「ってーなっ!」
「朝から機嫌悪いねー」
振り返った先には、長い髪を2つに分け、ウザギみたいな髪型の男女で、赤いランドセルの似合わない大橋 真希(オオハシ マキ)
幼馴染とかいう奴で、幼稚園時代からの腐れ縁。
何かと俺に文句を言ってくるクラスのお節介ババアだ。
「んだよ。真希、ちょっとは女らしくなれば?」
「うっさいわね! あんたは、背伸ばせば~?」
くそ~~~!
人が気にしてる事をーーーっ!
真希は、クラスで1番背が高い。
俺は……真ん中位?
牛乳、毎朝飲んでるのになぁ。
あっ!!
今日忘れたしっ!
やっぱ全部、愛未のせいだ。
「歩夢ー、大橋と何喋ってたの~?」
「あぁ?」
フンッと怒った真希が先に歩いて行くと、クラスの男子が俺の周りに集まった。
「お前知ってた? 大橋って超モテるんだぜ?」
「は? あの男女が~?」
「それは、歩夢だけにだってー、他には優しいしなぁー」
ほうー、俺にだけ本性見せてるって事かぁ~?