LOVE PRINCESS(歩夢&真希)
あ。
もしかして告白されてたのか。
いや、あの感じ的に告白してたのかも。
だったら俺に見られたくなんかなかったよなぁ?
タイミング悪かったか。
そう思ってたら、小部屋のドアがまた開いた。
うっわ! ヤベ。
ここで、女まで見たら気まづさアップするじゃん。
と思っても隠れる場所もなく、中から出て来た女とバッチリ目が合った。
え……
「真希?」
「あっ、歩!?」
目を逸らし、また小部屋へと戻ってしまった真希。
俺はその後を追いかけるように、小部屋へと入った。
「ちょっ……、入ってこないでよ」
「何で、泣いてんの?」
「……っ」
バレないとでも思ったのかよ?
あんな真っ赤な目、見れば気づくってーの。
「川口に何かされた?」
「えっ、川口君、何か言ったの!?」
慌てて振り返り、俺の顔を見上げた。
首を横に振り、
「今、この部屋から出て来るのを見ただけ」
「そっか」
ホッとした表情を見せてソファに座った。
「別に何でもないから。それに…歩には関係ないでしょ」
関係ない、か。
まぁ、そうかもしんねーけどさ?
俺は気になるんだけど。