薇姫/獣帝
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明日海行く。
水着買いに行くみたいだから、早めに倉庫おいで。
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そう打って送ると、すぐにわかった。とメールが返ってきた。
脇においてあるベッドを見て背筋が凍る。
白の布団だった。
至って普通の物。
だけど、私には、
淀んだ右目に、は………
その白い布団に、赤い斑点が見える。
赤い物がどんどん染み渡り、やがて白を赤く染め上げる。
その真ん中にある、物ーーーーーー
突然膝に痛みが走り、気づけばその場で膝立ちをしていた。
その痛みで意識がはっきりとし、ハッとしてベッドを見る。
そこには白く清潔なシーツ。
私は手を見てその手で顔を覆った。
こんな右目いらない。
嫌だ。
『ーーーーっ苦しぃよ……』
あの子の名前を呼んでも、返事は無い。
鋭く存在を主張する様に痛む古傷が
《忘れるな》
そう言っている気がした。